大型砕岩兼用グラブ式浚渫船「第三関雄」
船体寸法 |
長さ (Length) | 67.0m |
幅 (Breadth) | 25.0m | |
高さ (Height) | 5.0m | |
吃水 (Draft) | 2.9m (計画) | |
甲板機械 |
ウィンドラス (Windlass) | 40t×10m/min×4 sets |
バージ係船ウィンチ (Barge Mooring Winch) | 10t×10m/min×4 sets | |
スパッド (Spud) | ラック式 38.0m×3 | |
サイドスラスタ (Side Thruster) | 推力 2.0t×2 (船首)・推力 6.0t (船尾) | |
アンカー (Anchor) | 13t×4 sets | |
アンカーチェーン (Anchor Chain) | 60mm×350m×4 sets | |
発電機 |
機関出力 (Engine Output) | 2,950kW (4,000ps) ×720rpm |
発電機出力 (Generator Output) | AC6,600V×3,112kVA | |
浚渫機 |
ブーム長さ (Boom Length) | 32m |
巻上荷重 (Hoisting Load) | 160t (直巻) | |
作業半径 (Operating Radius) | 17.3m〜24.7m | |
巻上速度 (Hoisting Speed) | 0〜50m/min | |
旋回速度 (Slewing Speed) | 1.2rpm | |
浚渫深度 (Dredging Depth) | 80m (水面下鉛直最大) | |
その他 (Others) | クレーン仕様 (110t吊) | |
グラブ |
岩掘削用 (Heavy Grab Bucket) | 13.0m3 (WL) ×130t |
硬土盤用 (Midium Grab Bucket) | 30.0m3 (WL) ×94t (密閉式) | |
砕岩重錘 (Rock Crusher) | 平刃型 50t | |
環境性能 |
環境対策 (Environmental Measures) | 国際海事機関 (IMO) NOx 2次規制対応済 |
汚水処理装置の設置 | ||
油水分離器の設置 | ||
ICT | GNSS | GPS,QZSS,GLONASS 対応 |
AIS | 対応 | |
ソナー (Sonar) | SeaBat T20-R | |
その他 |
造水装置 (15t/日) | |
海洋生物付着防止装置 | ||
燃料タンク隔壁二重化 | ||
外部電源供給設備 (災害時) |
第三関雄図面データ(PDF)
DE式グラブ浚渫機
当社では昭和42年に国内初のDE(Diesel Electric)式グラブ浚渫船を建造して以降、DE式浚渫船の改良と大型化に取り組んできました。第三関雄はDE式グラブ浚渫船としては9隻目、昭和26年以降に当社で建造してきた浚渫船全体では29隻目の船です。
本船の浚渫機は、二通りの操作方法の切替が可能です。D(Diesel)式のようなサイクルタイムが早い効率的な土砂浚渫作業と、DE式の繊細な操作性・長時間連続運転の安定性を活かした高精度浚渫作業、両方を使い分けて施工することができます。
大型工事・難工事への対応
巻上荷重(直巻)160t、岩掘削用グラブ13m3(WL)×130t、硬土盤用グラブ30m3(WL)×94t、掘削深度80mの業界トップクラスの強力な掘削能力で、大型工事・難工事への責任を果たします。
自重50tの平刃型重錘を使用しての砕岩作業が可能です。
高精度自動ナビゲート浚渫管理システム
自社開発の新システム「HAnavi」は、GPS、マルチビーム測深による3D情報及び浚渫機情報のデータ処理により、浚渫状況(浚渫平面、浚渫断面、深浅図等)をリアルタイムで表示できるうえ、長距離無線LANにより他船団や曳船、警戒船とも情報共有でき、高効率・高精度施工を実現します。
■システム名「HAnavi」は「移動から掘削・測深・安全まで、全ての作業を高精度に自動でナビゲートします」という意味を込め、以下の単語の頭文字を採っています。
High precision 高精度
Automatic 自動
Navigation 案内する
Anyone 誰でも
Visible 見える
Icon 像
ポンプジェット式船首スラスター搭載
船首スラスターがポンプジェット式となっており、従来のプロペラ式と比べ、本船の移動時にグラブ枠(海水汚濁防止用の枠)のシートを巻き込んで損傷を与えることを防げます。
また、2基搭載(2t×2)とすることで、潮流下でも能力を発揮します。
働き方改革への対応
DE式なので、作業時の現場環境も非常に静かで、オペレーターの負担を軽減できます。
停泊時の陸上電源の受電設備を備え、静かな居住環境を実現。その他、居住区にはWi-Fi環境を整え、女性職員専用室も設置しています。
SDGsへの対応
30m3密閉式グラブを装備し、浚渫時の汚濁水流出を抑制。その他、汚水処理装置・油水分離機を設置し、海洋汚染防止に努めています。
主発電機関及び補助発電機関ともに国際海事機関(IMO)のNOx二次規制対応済です。
災害時には外部への電力供給、造水装置による生活用水供給が可能です。